vol.05
公益財団法人 浜松市文化振興財団経営企画課 柴田 歩美さん
浜松市・市民ミュージアム浜北 今村 泰名さん 年齢:71歳(取材時)
取材時:2023年10月
浜松市文化振興財団は、芸術文化の提供、交流、創造、発信事業を通して芸術文化の向上と地域社会の活性化を図ることを目的として設立された団体です。
街頭コンサートや児童合唱団・児童オーケストラの運営など市内規模の企画から、浜松吹奏楽大会や浜松国際ピアノコンクールなどの大型事業まで、様々な事業を展開しています。
また、市民の皆様の文化芸術活動の中間支援にも力をいれ、文化団体や地域のアーティスト・クリエイターの発掘、伴走支援、調査研究、情報発信なども行っています。
そのほか、アクトシティ浜松、楽器博物館、サーラ音楽ホール、秋野不矩美術館など市内の様々な文化施設の運営を手掛けています。今回ご紹介する職場、「浜松市・市民ミュージアム浜北」もその1つです。
浜松市文化振興財団は、芸術文化の提供、交流、創造、発信事業を通して芸術文化の向上と地域社会の活性化を図ることを目的として設立された団体です。
街頭コンサートや児童合唱団・児童オーケストラの運営など市内規模の企画から、浜松吹奏楽大会や浜松国際ピアノコンクールなどの大型事業まで、様々な事業を展開しています。
また、市民の皆様の文化芸術活動の中間支援にも力をいれ、文化団体や地域のアーティスト・クリエイターの発掘、伴走支援、調査研究、情報発信なども行っています。
そのほか、アクトシティ浜松、楽器博物館、サーラ音楽ホール、秋野不矩美術館など市内の様々な文化施設の運営を手掛けています。今回ご紹介する職場、「浜松市・市民ミュージアム浜北」もその1つです。
高齢者雇用に対する方針や考え方を教えてください。
当財団では、音楽ホールから美術館・博物館系施設まで、様々な施設を運営しています。施設によって特性が全く異なり、来館される方の年齢層、目的も多様で、施設ごとに幅広い対応が求められます。例えば、博物館系施設では、学校課外授業やご家族での来訪が多いため、子どもの来館が多く、市民ミュージアム浜北についても来館者の中心は子どもです。市民ミュージアムの業務は、来館受付や展示資料の説明のほか、体験コーナーでの伝統工芸の工作体験(「浜北風車(かざぐるま)づくり」、「機織り機体験」など)や講座開催など多岐にわたります。高齢スタッフのみなさんは展示資料や工作について採用後に積極的に習得してくださり、職場に大きく貢献していただいています。また、児童の対応にも長けており、施設の運営を通じて、高齢者と若年層の世代間交流の場を創出できればと考えています。
労務管理的な観点からも、短時間勤務や週3日の勤務にも対応できる高齢スタッフのみなさんの存在は大きいと感じています。当財団の運営施設は、開館時間が長く、週末も開館している施設が多いため、細かいシフト組みが必須です。その中でフルタイム勤務にこだわらず働ける高齢スタッフのみなさんは、柔軟なシフトづくりに欠かせない戦力となっています。高齢スタッフのみなさんと雇用側双方が無理をせず、その人の能力を職場で発揮いただける環境をつくっていきたいと考えています。
高齢者が働きやすい職場づくりの工夫を教えてください。
当財団の職員は短時間勤務者も含め約140名が在籍しています。そのうち65歳以上は15名、うち5名が70歳以上です。土日勤務や遅番もあるシフト制の職場なので、パートタイマーについては短時間勤務制度を積極的に採り入れて勤務時間・勤務曜日とも個人の環境に合わせるなど、柔軟なシフト編制を心掛けています。採用の段階でミスマッチが極力ないように、求人・面接の段階で、具体的な勤務時間や仕事内容を説明するよう努めています。また、高齢スタッフのみなさんが安心して働ける就業環境の整備も実施しています。例えば、来館者動線(表回り)だけでなく、職員動線(通用口等)にも傾斜のある床や階段前にスリップ防止カーペットを設置したり、職員駐車場が不足している施設では、高齢スタッフへ優先的に駐車場を提供しています。
実際に働いている感想や働くことへの思いを教えてください。
前職に就いて40数年、再雇用を経て63歳で完全退職し、これから何をしようかと考えていた時に、前職の先輩の紹介で66歳から浜松市文化振興財団の浜松市・市民ミュージアム浜北に勤めることになりました。初めはシルバー人材センターからの派遣スタッフとしての勤務でしたが、その後、直接雇用の声がかかり、今は浜松市文化振興財団の職員として勤めています。市民ミュージアム浜北は、浜北文化センターの中にある浜北地域の文化や産業を紹介する展示施設です。昔の生活用具や郷土玩具、遠州大念仏、遠州織物、養蚕業の資料や、史跡や遺跡から出土した考古学資料の展示の鑑賞、また、浜北の風車づくりや機織りを体験することができます。
ミュージアムのメインスタッフ4人は全員60代後半から70代で、展示案内や体験コーナーでの指導を日々行っています。高齢者同士、お互いに助け合いながら働いています。いまだに来館者からの展示に対する質問や体験指導は緊張しますが、子どもたちの「ありがとうございました」の一言がうれしくて、楽しく勤務しています。
月に10日から13日程度の勤務なので、体力的にも余裕を持つことができ、余暇を楽しむこともできています。
来年から当ミュージアムは浜北文化センターの改修に伴い、一時休館となります。勤務を開始してあっという間に5年が過ぎ、この間、たくさんの子どもたちや皆さんと接する機会を得て、気持ちだけでも若く持ち続け、健康で楽しく仕事ができたことを感謝しています。休館中は、職場で知り得た地元の史跡を巡ることもいいかなと思っています。