vol.01
中村建設株式会社管理本部 人事部 A.Mさん
建築本部 施工支援グループ Y.Mさん 年齢:71歳(取材時)
取材時:2021年10月
総合建設業として、道路や橋などの公共工事や、マンションや工場などの民間工事を行っています。社訓として、誠心誠意・果敢断行を掲げ、コツコツと着実に工事を進めていく真面目さと、顧客満足度を高める努力を惜しまないチャレンジ精神が、中村建設の仕事に対する姿勢です。
総合建設業として、道路や橋などの公共工事や、マンションや工場などの民間工事を行っています。社訓として、誠心誠意・果敢断行を掲げ、コツコツと着実に工事を進めていく真面目さと、顧客満足度を高める努力を惜しまないチャレンジ精神が、中村建設の仕事に対する姿勢です。
高齢者雇用に対する方針や考え方を教えてください。
日本の人口は、1966年に初めて1億人を突破し、2008年をピークとして、2053年に1億人を割ると予想されていますが、このデータが意味するところは大きいと考えています。なぜならば、人口的には一見元に戻るだけのように思われますが、高齢者の割合が1960年代には約7%であったのが、2050年代には約38%へ大幅に増加することが予想されているからです。この変化に対応するため、当社は、高齢者雇用にいち早く取り組み、就業規則の変更を行ってきました。現在では、65歳以上の社員は嘱託社員とし、3通りの働き方(①70歳まで働きたい社員、②1年契約で働きたい社員、③週30時間未満で働きたい社員)を選択できるようにしています。
昨今、生産性向上のためICTを利用した工事施工が行われていますが、「人」でしかできない部分において、高齢者の美点である「思慮深さ」を発揮し、職場における補佐役や後輩社員の育成等に取り組んでいただいています。
高齢者が働きやすい職場づくりの工夫を教えてください。
体力や健康状態を考慮して、「1年契約で働きたい社員」を選択した社員は、当社で実施している「完全週休二日制」に加えて1日週休日を設けており、合わせて週休三日制としています。また、通院・家族の介護・地域の役等を考慮し、1時間単位の有給休暇取得を可能としています。仕事内容は、責任が大きい業務ではなく、補佐役や後輩育成を主とした業務としています。残業・休日出勤に関しては、基本的には行わないことを、雇入れ通知書で相互に確認しています。特に、毎週木曜日は、「家庭の日」と定め、定時になったら早く帰ることをアナウンスしています。また、健康に働いていただくため、定期健康診断・人間ドックの実施や、産業医と面談する機会を月に一度設けるなどの取り組みを行っています。
環境整備としては、省エネ性と免震装置を備えた新社屋を実現し、「次世代ZEBオフィス」として、「省エネ」と「創エネ」を組み合せることで、エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指しており、快適な環境で仕事をすることができるよう取り組んでいます。
実際に働いている感想や働くことへの思いを教えてください。
浜松工業高校を卒業後、某建設会社横浜支店で9年勤務し、その後地元浜松へ戻り、中村建設へ就職しました。中村建設では、建築現場監督を務めたあと管理職を経験しました。そして定年後、継続雇用によって現在も働いています。65歳の定年時にはここまで勤めるつもりではありませんでしたが、あっという間に6年が経過しました。これまで建築技術者として歩んできましたが、自分の考えを活かして仕事を進めることができ、会社も自己裁量を重んじてくれたと感じています。
会社では、施工検討会への出席や、工事現場における現場職員の相談相手、クレームアフターの対応、既存顧客の対応など、幅広い業務を担当しています。60歳定年の企業もある中で、現在まで継続雇用で働けていることは、大変ありがたいことだと思っています。仕事をしているときは、プレッシャーなどもありますが、やりがいがそれに勝ると思っています。現場では、常に若い人と話ができるので、新しい知識を吸収することができ、毎日が新鮮です。会社から必要とされるのはありがたく、“今日の用”と“今日行くところ”があることは幸せなことだと感じています。
週休三日制ですので、体力的にも助かっています。家族との時間も取れますし、余暇を充実して過ごすことができています。プライベートでは、健康維持のために近隣の低山ハイクを楽しんでいます。若い時に、登山を少々かじっていましたが、定年後、再び山登りを始めました。今でも好奇心旺盛で、退職後は日本全国を回りたい、趣味でやっている山小屋くらしと庭造りもやりたいと思っています。そのためにも、体を動かす、定期的に通院する、食生活に気を付けるなどを心掛け、健康維持に努めています。